釣りざお作りの金策に限界を感じた
かけだし木工職人のかもさくらは、
上級武器作りに挑戦しましたが、
大失敗してしまい、大赤字です。
立ち直れない程の失意の中で
久しぶりにギルドで会った
お友達の2人にすがる思いで
必死に相談したのですが・・・
今までの経緯を必死になって
彼女は、説明し始めます。
かもさくら
『わだ・・し・・・ヤダ・・よぉ
えぐっ・・・だあ・すけ・てえ・・』
説明しているうちに悔しさが、
こみ上げてきて声になりません。
涙で顔は、ぐちゃぐちゃです。
○ルさん
『ゆっくりでいいから』
10分程でしょうか。
ボロボロになりながらも、
ひと通り説明し終わりました。
しばらくの沈黙・・・2人は、
笑顔のまま、何も言ってくれません。
思いっきり泣いて、少し
落ち着きは、したものの
今度は、苛立ちはじめます。
(何で?何も言ってくれないの?
私に色々教えて、ライバルが、
増えるくらいなら、見捨てたほうが、
いいってこと?そんなもんだよね・・・)
完全に心が、荒んでいます。
静かにい○ごさんが、話し始めました。
い○ごさん
『かもさくちゃん。どう?
少し落ち着いた?』
とメモ帳にサラサラと何かを
書きながら、話しかけてきました。
それを横目で見ていた○ルさんも
何かに気づいたような顔です。
い○ごさん
『このメモに書いてある
住所に行ってみて♪あの方なら
きっと力になってくれる
それから、これを渡して』
メモと呪文で封をされた便せん。
○ルさん
『大丈夫。皆んな一緒だから』
それだけ言うと、2人は、ByeBye♪と
ルーラ石で帰ってしまいました。
また、一人になりました。
受け取ったメモを見てみると
うるわし○○○○丁目△番地
かもさくら
『うるわしかぁ・・・いいなぁ』
当時、ジュレットのうるわし地区は、
景観が、とても素敵な超人気地区。
土地も高額で取引されるくらいです。
いつかは、住みたいと
思っていた憧れの場所。
何度か足を運んだこともあって、
場所は、覚えていていました。
きっと力になってくれる。
この言葉を信じて、向かってみました。
うるわしへは、渡舟で向かいます。
船頭さん
『ここが、◯◯◯◯丁目だから
次の道を右に曲がった先ですぜ』
船頭さん
『はいよ、◯◯◯◯丁目到着だよ!
あっしは、これで失礼しやすぜ』
風が気持ち良い。
やっぱり素敵な場所です。
向かってすぐ右手にあるお家が、
メモにあった住所でした。
かもさくら
『ここかぁ。素敵💕』
こんなに素敵で可愛いお家は、
見たことがありません。
ぽーっとしていると不意をつくように
後ろから、急に怒鳴られました。
ドワ男さん
『誰だお前は!人の家勝手に覗いて!』
驚いて振り返ると、ドワ男さんが、
大量の荷物を抱えて立っていました。
ドワ男さん
『なんだ?おめえ。さては、
俺の噂を聞きつけてきたな?
ここには、何もねーぞー!!
とっとと、けーんな!』
かもさくら
『えっとあの・・・その・・・』
ドワ男さん
『うじうじしてんじゃあねー!
はっきり言え!はっきと!』
うぐっ・・・このドワ男腹立つ
ここは、我慢よ我慢・・・。
『あの!い◯ごさんと◯ルさんに
ここに来るように言われて
あ・・あと!これを渡してと・・・』
そこまで言うと、便せんを
ものすごい勢いで取られてしまい、
ドワ男さんは、ブツブツと何かを
言いながら、手をかざします。
パっと光ったかと思うと
便せんが、勝手に開きました。
見たことのない呪文でした。
ドワ男さんは、その場で
器用にクルクルと回りながら
手紙を読んでいます。
しばらくすると、手紙を空中に
パッと放り投げて、指をパチンと
鳴らすと手紙は、消えてしまいました。
ドワ男さん
『事情は、わかった。あいつらから
頼んでくるってことは、おめえさんにも
少しは、資質があるってことだろうさ』
かもさくら
『そ・・・それじゃあ!』
ドワ男さん
『いいだろう。弟子にしてやる。
俺が、1から鍛え直してやろう。
挨拶が、遅れちまったが、俺の名前は、
ま◯きだ。まあ好きに呼んでくれ』
かもさくら
『よろしくお願いします。ま◯きさん』
どこかで聞いたような名前です。
ま◯きさん
『これから、おめえさんは、
しばらくの間、ここで俺と
一緒に暮らすことになる。
だが安心しな。おめえみたいな
チビに毛程も興味ねーからw
オガコなら話は、別だけどなぁ😍』
いろいろと言いたいことが、
あるけれど、今の話の流れで、
完全に思い出しました。
オガコが、大好きなドワ男
伝説の裁縫職人ま◯き
ま◯きさん
『おい!チビ女!
とりあえずこの荷物運んどけ!』
なんということでしょうか。
い◯ごさんから、紹介してもらい
弟子入りしたのは、木工職人ではなく
超A級の裁縫職人だったのです。
い◯ごさん・・・超間違ってます(泣)
どうなる?かもさくら
長くなったので次回へつづく